下部内視鏡検査(大腸カメラ)

年間2,500件を超える検査実績を持つ大腸内視鏡チームが、苦痛のない検査を目指します。

下部内視鏡検査のご案内

大腸がんの発見と予防の双方において非常に重要な検査で、誰もが40歳を過ぎたら一度は すべき検査です。内容は、下剤で大腸をきれいにした後、太さ10~13mmの内視鏡を肛門より 挿入し、全大腸において、ポリープ・腫瘍・炎症・その他異常がないかを直接観察する検査です。 検査時間は検査目的や見つかったポリープの数や大きさにより異なりますが、10~30分程度です。

大腸内視鏡検査を楽に受ける
7つの工夫

当院では”7つの工夫”を設けることにより、
「患者さんにやさしく、精度の高い検査」を提供しています。

浸水法

浸水法は大腸を空気ではなく少量の水を注入して視野を確保し挿入していきます。 大腸を引き伸ばしにくく、お腹も張りにくいため、痛みが少ない挿入法です。

UPD(内視鏡挿入形状観測装置)

UPDは通常体外からは見えない体内の内視鏡形状をモニターに投影することができる ハイテク装置です。これにより不要な大腸の引き伸ばしが減り、検査中の痛みが軽減できます。

二酸化炭素(炭酸ガス)

検査中の送気を二酸化炭素で行います。二酸化炭素は空気よりも大腸内からの消失が圧倒的に早いため、 検査中や検査後のお腹の張りが軽減されます。

鎮静剤と鎮痛剤の併用

鎮静剤と鎮痛剤を併用することで眠っているうちに検査・治療が終わります。 患者さんの中には「あれ、もう終わったのですか?全然わかりませんでした。」 と言われる方も多くいらっしゃいます。

柔らかく特殊な内視鏡

腹部手術歴などにより大腸に癒着がある方は大腸が急峻に屈曲しており通常の内視鏡 では挿入困難であったり強い疼痛を伴ったりします。しかしこの内視鏡を使うと少ない 苦痛で検査・治療を完遂することができます。

下剤の工夫

当院では経鼻胃カメラ検査中に下剤を胃や十二指腸内に投与することで
「全く下剤を飲まなくて良い方法」をご提案しています。

大腸カメラの挿入技術の向上と麻酔により検査自体の苦痛は解決 していますが、問題となるのは検査前の多量の下剤内服です。多量の下剤を苦痛に感 じる方にとって負担を軽減する検査方法です。

午前に上部(胃カメラ)検査を受け、午後から下部検査を受けることが前提になります。

この方法は、上部検査の最中に下剤を注入するもので「経鼻内視鏡的モビプレップ注入法」と呼ばれます。 検査後は、下剤を飲まなくて良い、胃と大腸の両方を検査出来るという合理的な検査です。

スタッフの心遣い

検査中に患者様が安心して検査を受けられるよう声かけをしたり、麻酔が過不足なく投与されているか随時確認を行います。
また検査前後の説明や誘導・対応も患者様の目線に立った思いやりある対応を心がけております。

大腸内視鏡検査の流れ

大腸内視鏡検査は原則的に外来で行います。治療内容、患者さんの状態や希望によっては担当医師と相談の上、入院(日帰り手術センターまたは一般病棟利用)で行うこともあります。 詳細は消化器内科(外科)の外来受診時に医師との相談で決定します。

外来予約(入院せずに検査した場合)では約10mm程度のポリープまでは切除できますが (検査で見つかる切除すべきポリープの95%は10mm以下)、それを超えるような大きいポリープ の切除は安全のため入院でさせて頂くことになります。高齢の方や重篤な併存症のある方は入院予約を おすすめさせて頂くことがあります。また、ESD(内視鏡的粘膜下総剥離術)が必要な20mmを超えるような 病変を切除するためには一般病棟へ5日間程度入院して治療を行うこともあります。

※入院予約では外来予約と比較して費用が高くなります。(Q&Aにおおよその費用を記載しています)

検査前日の食事

大腸内視鏡検査は、内視鏡により大腸の中を観察し、腸の病気やポリープなどを見つけるために行う検査です。

大腸スコープ(カメラ)には大腸の中に残った排液を吸う3mm程度の吸引口があるので、 水状になると吸引することができますが、大きい便や固まりは吸引することが出来ません。その為、 大腸の中がきれいになっていないと、検査に時間がかかったり、正確な診断が出来なかったりするばかりで なく、検査が受けられない場合もあります。前日は制限食となります。当院では売店にて販売されている 大腸検査食(クリアスルー)を推奨しています。大腸検査食(クリアスルー)は、大腸の中にカスが残らな いようにし、下剤の服用量を少なくするための食事になります。

下剤の服用

医師の指導に従い、眠る前に処方された下剤を服用します。

検査当日・起床後

脱水予防のために、起床後、コップ1杯の水を飲むことをおすすめします。

通常服用している朝のお薬がある方は外来診察時に医師に報告してください。服用可能なお薬は起床時に服用します。

下剤(モビプレップ)の服用

モビプレップは便を出すだけではなく腸の中を綺麗に洗うお薬です。モビプレップは1Lを1時間かけて服用し、その後お水やお茶を500mL(服用したモビプレップの半量)飲みます。 午前7~9時に飲み始めますが、まずコップ1杯をゆっくり服用し、吐き気、腹痛、じんましんなど普段と違う体調の変化がないことを確認します。

その後モビプレップを1時間かけて1Lまで服用してください。 続けて水500mLを30分かけて飲みます。

これで一旦モビプレップの服用は終了です。(モビプレップは2Lの薬なので1L 残した状態になります)
*体調の変化がある場合、内視鏡センター
(代表番号:06-6581-1071)に連絡をしてください。

モビプレップの服用後

モビプレップを服用すると排便が起こります。モビプレップは腸の中を綺麗にする お薬なので、数回にわたって液状の排泄があり、お水のようになってきます。 排泄は、モビプレップ服用後2時間程経つと次第に収まってきます。

便が止まって30分経過した時点で一度病院に電話連絡してください。 スタッフが話を聞き、検査が出来るか判断します。

*検査が出来るまでに至っていないと判断したときには、モビプレップを追加で飲むことが あります。また、来院後に浣腸をする場合もあります。

来院

1回受診機受付後、6階内視鏡センターへお越しください。

安心して検査が行えるように担当スタッフがお話をお伺いします。

大腸検査前の準備

検査着に着替え、血圧・脈拍などを測定します。

また、安心して検査が行えるようにお話をお聞かせください。

次に鎮静剤と鎮痛剤を投与するために点滴を行います。

(点滴は帰宅が許可されるまでとなります。)

検査

検査では、大腸ポリープ・腫瘍・炎症など異常がないか直接内視鏡で観察します。 検査の内容によりますが、検査時間は20分程度です。検査中の患者さんに合わせ 鎮静剤を調整しますので、苦痛はありません。

検査後

鎮静剤を使用していますので、内視鏡センター内リカバリー室(休憩室)で 1時間程度休憩をとり、ふらつきがなく血圧が安定していることを確認の上、 帰宅となります。

注意事項

検査当日、車や自転車などの自力での運転は禁止です。また、ふらつきが多少残る場合も ありますので、帰宅時には付き添いの方がいらっしゃると安心です。

内視鏡センターからの
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