2018.12.02


生活機能を見据えたリハビリテーション 1



当センターでは、食事・排泄・入浴等のサービスに加え個別機能訓練について、対象となる利用者の皆様の生活歴や想いを中心とし、専門職を交え多職種で意見交換しサービスの提供へつなげています。

 

日常生活の場において、
・自身に役割があること
・自身に希望や目標があること
・自身と他者との間に頼り頼られの人間関係があること
等を大切にし、当事者オリジナルのプログラムを設定しています。

 

Aさんのプログラムを紹介します。

みなさんが使用される湯呑やマグカップをテーブルごとの
トレイに分ける仕事をお願いしています。
スタッフはそばでじっと見守ってはいません。
わからない時はAさんは
「これはどこに?」
「次はどうするの?」

と聞いてこられるので、その時だけ助言を行います。
終了後は
「ありがとうございました」
とスタッフが感謝の言葉を伝えるだけでなく横で見ていたBさんも巻き込み
「Aさんのおかげでみんなのお茶の時間に間に合いました。」
という具体的な言葉をお伝えすると、Bさんも
「Aさんありがとうな~」
と声をかけて下さいます。
Aさんちょっと照れてます。
Aさんはいつも、若いころ一生懸命毎日働いたことを誇らしく話されていますが、
「もうあの頃のようにバリバリ働くことはできないけど、ここでお役に立てるならそれが私の生きがいや。」
と当サービスでの仕事に生きる目標を持っておられます。

 

たとえ身体機能や認知機能の低下があり自宅でできることが減ってしまっても、当苑での役割を継続することで今後の機能低下を予防し、日常生活を活き活きと暮らすことができるサポートをさせていただきます。

 

 

生活相談員 片岡